さおだけ屋はなぜ潰れないのか
2007.02.21(21:55)
2005年に大ヒットした、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」確かに簿記や会計に興味はあるものの、いきなり仕訳集のような本を見るとどうもとっつきにくそうだ、という人には読みやすい本ではあります。
身近な疑問からはじめる会計学 というだけあって、かなり身近な話題で会計のトピックを紹介していきます。
ひとつひとつはちょっと会計をかじったことがある人にとっては当たり前の概念ですが、それを会計を知らない人にわかりやすい例え話で説明をしている部分が、他の会計の本にはあまり無かった発想でした。
この本の中で使われている例え話が、
スーパーの完売御礼でわかる「機会損失」と「決算書」
飲み会のワリカンでわかる「キャッシュ・フロー」
住宅街の高級フランス料理店でわかる「連結経営」
2着で満足する麻雀打ちでわかる「回転率」
商品だらけのお店でわかる「在庫」と「資金繰り」
ですから確かに身近な話題です。
機会損失について、工場の設備稼働率で説明されるよりも、スーパーの棚で説明したほうがわかりやすいですし、金繰りも、個人商店を例にあげるよりも、身近なお金のやりとりの話をしたほうが、まったく会計を知らない人にとっては親しみやすいと思います。
最後の章、数字に弱くても「数字のセンス」があればいい―数字のセンス の部分は、作者がこの本で伝えたかったこと、会計を難しいものと思わないで、世の中の数字のトリックにだまされず賢くなってもらいたい、というメッセージが伝わってきます。
いまさら感はありますが、これから簿記を勉強しようと思っている人で、まだ読んでない人にはオススメの1冊です^^
あらすじ
この本は、「会計が嫌い」「会計が苦手」「会計を学んでも意味がない」と思っている方のためにあります。「会計」はけっしてやさしいものではありませんが、《会計の本質的な考え方》はそれほどむずかしくはありません。本書では、日々の生活に転がっている「身近な疑問」から考えはじめることで、会計の重要なエッセンスを学んでいきます。
本書は、いわゆる「会計の入門書」ではありません。細かい財務諸表はひとつも出てきませんし、専門用語もそれほど多くはないので、気を楽にして、ひとつの読み物として読んでみてください。きっと会計に対する見方が変わるはずです。
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