会計本書評 美容院と1,000円カットでは、どちらが儲かるか?
2008.09.16(20:41)
美容院と1,000円カットでは、どちらが儲かるか? できるビジネスパーソンになるための管理会計入門!の感想
この本、ERPの問題点とその活用方法にかなり焦点があたってます。
もちろん管理会計、特にこの本の題材になっている企業は製造業なので原価計算については触れているのですが、メインはERPです。
なのでちょっとタイトルと内容にギャップがあると思います。
一番読んで欲しい層は、管理会計がわかっていないかつシステムに弱い経営者。
ERPの導入で、企業の課題が解決する、と安易に思っているorそういうセールストークにだまされてしまう人には必読です。
あるいは、ERPの本来の意味を学びたい経理や営業、製造、購買の担当者にも役に立ちます。
実務を学ぶというよりは、概念を学ぶという位置づけなので、ERPの入門書に適しています。
タイトルに偽りありですが、ERP入門としては、例題となっている企業のストーリーもわかりやすく、よくできている本だと思います^^
ちなみに、タイトルにある美容院と1,000円カットの比較は、ストーリーの一部、ちょっとしたたとえ話としてある1点にしぼって比較されるため、ざっくりとした雑な結論です。
これをタイトルにするって、やっぱり「日常的なわかりやすい例えで読者にわかりやすく管理会計を解説してますよ」とみせかけてるのでしょうが、まさにタイトルに偽りありですね(笑)
内容
「儲かる会社」の仕組みがわかるビジネスストーリー!読むだけで「会社を良くする経営センス」が身につく本。
父の急死で、経営不振のアパレル会社「ハンナ」の社長に就任した由紀は、安曇教授のアドバイスで見事に会社の建て直しに成功する。5年後、ハンナでは、業務の効率化のためにコンピュータシステムを導入するが、トラブルの連続で現場は大混乱に。「このままでは会社が潰れてしまう」。由紀はふたたび安曇に助けを求める。
林 總 (著) ダイヤモンド社
[目次]
プロローグ 動かないコンピュータの責任は誰に?
第1章 コンピュータは、なぜゴミ製造機になってしまったのか?―経営者には情報責任がある
第2章 経営者は鳥に、虫に、魚になれ―経営者が持つべき視点と情報
第3章 パリの町はなぜ美しいのか?―実現したい目的を最初に明らかにする
第4章 すべては20対80の法則に支配される―大事なことに集中する
第5章 美容院と1,000円カットでは、どちらが儲かるか?―限界利益と固定費の関係を知る
第6章 カーナビゲータは、手放せない―リアルタイム情報を実現する経営ダッシュボード
第7章 匂いは、元から断て―仕事のやり方を改善し、ムダを省く
第8章 足がしびれたままでは、立ち上がれない―2つの予算責任
第9章 シンプルなほど美しい―必要なものだけを残し、不要なものは捨てる
終章 祝杯
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